庭の木から落ちてしまったリンゴたち。
ロンドンおよびイギリス各地での暴動は日本でも報じられているようで、
ご心配のメールをくださった方もあるので、ご報告です。
私達は巻き込まれる事もなく、無事に暮らしています。
テレビ映像などを見ると、英国中が火の海のような印象かもしれませんが、
現場以外では、普段の生活をしていました。
現在ロンドンは警官だらけですが、騒ぎは3日ほどで沈静化しています。
うちからバスで10分ほどの町でも暴動があったので、
近所の大型家電の店の前にもパトカーがいたり、バスが迂回運行したり、
24時間営業の店が早々に閉店する程度の影響はありました。
噂やら不安やらのメールも飛び交っていました。
私はテレビを見ないこともあって、恐怖感は煽られなかったのですが。
今回は、鬱憤ばらしの要素が強く、
手当たり次第の集団万引き、放火のような無意味な暴力には、
当然、皆が怒っています。
でも「バカなガキ!」と一笑するには、
一触即発でこんなに広まる問題は深い。
日本での報道を見ると、貧困や人種、格差社会のせい、と
断定口調が多いのですが、
騒ぎの発端となったトッテナムという町で長年活動する活動家/議員は、
こうした安易な解説を、とても懸念しています。
貧乏でもきちんと生活している人の方が多いのですし、
騒ぎは携帯メディアを通じて広範囲から集まった人が仕掛けたもので、
人種や移民の問題でもありませんし、
遊び気分で参加した金持ちのボンボンもいるようです。
現在英国では、様々な分析や対策が報じられています。
エネルギー発散の場がない、
町を歩いていれば職務質問をされる若者たちと警察の関係の悪さなど、
鬱憤を生む要因、暴力を誘発する要因は、いろいろ絡んでいるでしょう。
上記の議員は今年の3月に、
同地域の
青少年プログラムの予算が75%もカットされたことにも抗議していました。
悪いニュースばかりが広く伝わっていくようなので、いい話をご紹介。
近くの町で暴動があった翌日、その町の駅で電車を乗り換えた時、
掃除用のモップをもった男性数人を見かけました。
これは、
「暴動の後を掃除しよう!」と、集まった人々だったのです。
その数は、300人ほどにもなったそうです。
論じる前に、モップもって掃除!いいなあ。