ロンドンに届いた京都の香り。
インターネットの時代でも、郵便や小包が届くのは嬉しいもの。
特に遠くの日本からだとねー。
友人が選んでくれた京の香りは、「聖護院八ツ橋」と「手づくり京金平糖」
写真には映っていませんが「原了郭 黒七味」
さっそく、夕食のデザートに八ツ橋。
15年ぶりくらいかなーと懐かしむ間もなく、
「これは何?」ときくイギリス人に、説明せねばなりません。
でもまず箱に書かれた元禄2年創業って…西暦何年?
ここで便利なのがインターネット。
本店の
ホームページをささっと拝見。
にわかじこみの知識を、かなり簡略に説明すれば、
「ジャパニーズハープの演奏・作曲の開祖ミスターヤツハシが、
1685年(バッハが生まれた年だよ!)に亡くなり、
京都の大きなテンプルに葬られました。
その後、たくさんのスチューデント達が、絶え間なくお墓に訪れるので、
4年後に、寺へ行く途中の森のティールームが、
ハープの形をしたスイートをつくって売り始めました。
320年たった今も、お店は同じ場所にあります」
ほー、と感心する、京都ファンのブル。
一口食べて、「シナモンの味!」
「そう、日本でもずっと昔から使われてて、ニッキと呼ばれてるんだよ
中国から、漢方として伝わってきたらしい」
説明する私も、本日知ったことばかりですが。
外国に住んでからの方が、日本のことには詳しくなります。
金平糖と、黒七味については、また後日に。
さて小包の送り主は、元は友人の友人で、
私も著書を読んだのが縁で、メル友になりました。
『「見えない」世界で生きること』と、『風になってください』
タイトルなどからもおわかりの通り、
40代で失明して、目が見えない方です。
でも、この本はありがちな「お涙ちょうだい」ではなく、
目が見えなくても、普通に生きてるんだよ、という話。
目が見えない日常だと、蚊がたたけないとか、
パンに塗るバターがみつからないとか、「あっち」といわれても困るとか…
そういう不便もあるんだよっていうことを、
目の見える人に通訳してくれています。
読んでいると、普段の日常がちょっと違う角度でみえてきて、
すごーく面白いので、ぜひお勧めです。
こういうテーマは、日本だと暗く重くかわいそうにしがちですが、
とっても元気なおっちゃんで、明るいんです。
メールも、スクリーンリーダーという装置をつかってるそうで、
普通にやりとりしています。
イギリスはブレア政権時の閣僚のひとりが全盲でしたが、
そりゃー強硬な政策で知られ、女性問題絡みで失脚しました。
もう、ごく普通の政治家のおやじ。
それが、なんかいいなと思うのですが。