デヴォン州は、イギリスの南西部、
グレートブリテン島の尻尾のような半島の付け根にあります。
緑豊かなのんびりした地域で、夏の海岸にはリゾート客が集まります。
通常なら、ロンドンから車で4時間弱くらいですが、
8月の週末は、家族連れのキャンピングカーや、サーフボードを積んだ車で大渋滞。
東京人にとっての伊豆、でしょうか。
6時間かかってたどり着いたのは、「イギリスのリビエラ」と呼ばれる地域ですが…
さすがイギリス、笑っちゃうほど悪天候です。
ロンドンも「曇りのち雨、気温18度」が続いているので、期待はしてないけど、
この豪雨と強風、そして高波。何もここまでひどくなくても。
チェックインしたB&Bのおばちゃんに「ヒーターつけたといたわよ」と言われました。
渋滞でお昼を食べそびれたので、まず腹ごしらえ。
Teigh川の河口のTeighmouth(テイマス)という、小さな漁港町を歩き回ります。
リゾート観光客や中産階級の別荘客で、稼ぎ時のはずですが、
洗練されてるとは言いがたいカフェやレストランも、閑古鳥で午後3時に店じまい。
寂れた雰囲気に泣けてきます。
ここで「美味しいもの」を求めるのは
至難の業か…と、
大幅に妥協しかけましたが、
こういう時は嗅覚のきくブル、
細い脇道に入りこんで、
魚料理の店を発見。
港に面して、バーも備えた店内は
なかなか良い雰囲気。
キッチンを閉めかけていましたが、
ぎりぎりに滑り込みました。
そして、とれたての魚のメニュー!
私が注文したのは、
王道の「フィッシュ&チップス」。
チップス(フライドポテト)は別皿です。
さすが漁港だけあって、
新鮮なタラと、カリっとした衣で美味しい。
ブルが選んだのは
シーフード・プラッター。
海老やカニ、燻製サーモンやサバ、
ウナギのパテなど。
食欲が満たされ、地元産のビールも飲んで、すっかりご機嫌に。
この旅の目的は、友人が2年半越しで改装した家の完成祝いですが、
夕方訪れた家からの自慢の眺めも、雨で台無しでした。